(2019年12月30日作成)(2024年5月30日再編集)

結論

・日本政策金融公庫の創業融資商品の種類については、日本政策金融公庫の新規開業資金の無担保無保証人で申込む、と暗記してください。
・もし仮に創業融資申請者が、女性、若者、シニアの方で創業する方で有利な利率の対象者であったり、生活衛生融資の対象者であったりする場合は、公庫担当者が誘導してくれます。実際に公庫の借入申込書に、創業融資商品名を記入する項目は存在しません。
・その他いろいろな名称の融資商品の名称は混乱のもとになるため暗記しないでください。
・2024年3月31日以前と比べて、つまり2024年4月1日以後に大幅に制度がリニューアルされましたが、ネット記事や参考書籍には古い情報が記述されているケースが多いです。

下記で詳細を記述します。

日本政策金融公庫の創業融資商品の種類については、新規開業資金の無担保無保証人で申し込むことのみを暗記してください

概要

(図1)日本政策金融公庫HPにおける創業融資ご案内ページ

重要なことですので本ページにおいては何度も同じ説明を繰り返すと思いますのでよろしくお願いいたします。弊所の本ページを見ていただいているみなさまは、

・創業前(創業直後)だから
・日本政策金融公庫で
・創業融資を申請しようと考えている方

と思います。そうすると、あなたが対象となる日本政策金融公庫の創業融資の商品は、新規開業資金、となります。当該要件をみていただくと

・新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方は、原則として無担保・無保証人で各種融資制度をご利用いただけます。

とあります。まさに該当すると解されます。

創業融資について日本政策金融公庫のホームページ以外で解説を記述しているネット記事についてはご注意ください

ネット検索で「創業融資 種類」などと調べて検索上位に検索される「日本政策金融公庫のホームページ以外の記事」については、ご注意ください。後述しますが、

新創業融資制度、という記述があれば、新創業融資制度は2024年3月31日で廃止されておりますので、読み進めると勘違いを引き起こす可能性があります。

創業融資の種類については公庫担当者が誘導してくれます。実際に公庫の借入申込書に、創業融資商品名を記入する項目は存在しません

もし仮にあなたが、女性、若者、シニアの方で創業する方に該当する場合、廃業歴等があり創業に再チャレンジする方に該当する場合、生活衛生融資の対象者に該当する場合、であれば公庫の融資担当者が誘導してくれます。

さらに、公庫が窓口となり審査を進めていくうえで、民間金融機関との協調融資のほうが望まれる場合も、公庫担当者からの誘導があると解されます。

2024年3月31日以前の制度についてあえて解説いたします

日本政策金融公庫の創業融資についての解説ネット記事や解説書籍については、「古い情報の記述」がまだまだ残って存在しています。正確な知識を吸収して混乱しないことが望まれます。その助けとなると思われますので、2024年3月31日以前の制度についても記述します。

2024年3月31日以前の日本政策金融公庫の創業融資の選択肢としては代表的には下記でした。

①新規開業資金で有担保有保証人で融資をうける
②新規開業資金で無担保無保証人の特例制度が適用された場合は新創業融資制度と呼ばれる
③中小企業経営強力化資金

「新規開業資金」と「新創業融資制度」は名前が紛らわしいのですが、「新創業融資制度」というのは特例措置制度を指すのであって、それ単独の融資制度があるわけではありませんでした。

(図1)2024年3月31日以前の日本政策金融公庫の創業融資制度のイメージ

またかつての中小企業経営強力化資金という制度はとても有利でした。2020年3月31日以前は

・2,000万円までは無担保・無保証人
・特例金利で金利も安かった

となります。しかし、2020年4月1日以後は

・1,000万円までは無担保・無保証人
・あいかわらず特例金利だがそもそも新規開業資金でも十分金利は安い

となり、メリットが薄れ、選択肢としては除外される傾向となりました。実は中小企業経営強力化資金は認定支援機関という税理士等の支援を受けることが前提となっていたため、税理士はありがたい制度でしたが、現在は使用するメリットが乏しくなっております。

まとめ

2024年4月1日以降においては、日本政策金融公庫の創業融資商品の種類については、新規開業資金のみを暗記お願いいたします。