(2020年1月23日作成)(2024年6月4日再編集)

結論

・日本政策金融公庫の創業計画書の書式における(注)個人事業主の場合事業主分は含めませんについて混乱すると解されます。
・日本政策金融公庫の創業計画書記入例における「個人事業主の場合、事業主分の人件費はここに含まれます」について混乱すると解されます。
・個人事業主人件費つまり個人事業主生活費は、簿記の勘定科目でいうところの事業主貸という貸借対照表(B/S)勘定科目であるところから、事業の見通し=月別収支計画書=損益計算書=P/Lでは表現できない、と解されます。
・日本政策金融公庫が貸借対照表(B/S)≒資金繰り表の作成は難しいだろうから必須資料とはしない、としていることが反対に、勘定合って銭足らずの検証の機会を奪っていると解されます。
・ご自身で会計ソフトを利用して、または税理士に依頼して会計ソフトを利用して個人事業主人件費つまり個人事業主生活費を織り込んだ創業計画書の作成が望ましいと解されます。

下記で詳細を記述します。

日本政策金融公庫の創業計画書の書式における(注)個人事業主の場合事業主分は含めませんについて混乱する

(図1)日本政策金融公庫の創業計画書書式における事業の見通しの個人営業の場合事業主分は含めません

日本政策金融公庫の創業計画書の書式における(注)個人事業主の場合事業主分は含めませんについて混乱すると解されます。

事業開始後で帳面、会計、税務申告の経験がある方は、個人事業主自身に対する給料は存在しないという考えはなんとなく理解できるだろうが、開業者、創業者はこれから創業するわけだから、会計のことを何もわかっていない

ことが原因と解されます。

日本政策金融公庫の創業計画書記入例における「個人事業主の場合、事業主分の人件費はここに含まれます」について混乱する

(図2)日本政策金融公庫の創業計画書記入例における事業の見通しの個人営業の場合事業主分の人件費はここに含まれます

日本政策金融公庫の創業計画書記入例における「個人事業主の場合、事業主分の人件費はここに含まれます」という記述においても同様となります。

・軌道に乗った時の利益39万円とあるが、これがすべて生活費なのか?いや、借入金の返金も支払われるとある。
・では39万円のうちいくらまで生活費までとって大丈夫なのかわからない

となると解されます。なお借入金返済についてはこちらのページをご参考ください。

事業の見通しの借入金返済額について

個人事業主人件費つまり個人事業主生活費は、簿記の勘定科目でいうところの事業主貸という貸借対照表(B/S)勘定科目であるところから、事業の見通し=月別収支計画書=損益計算書=P/Lでは表現できない

ここで簿記の仕訳を解説します。個人事業主の生活費20万円とすれば、簿記の仕訳は下記となります。

(事業主貸)200,000/(現預金)200,000

となります。ここで

・(事業主貸)←貸借対照表(B/S)勘定科目
・(現預金)←貸借対照表(B/S)勘定科目

となります。つまり、事業の見通し=月別収支計画書=損益計算書=P/Lには全く出現しない勘定科目となります。

日本政策金融公庫が貸借対照表(B/S)≒資金繰り表の作成は難しいだろうから必須資料とはしない、としていることが反対に、勘定合って銭足らずの検証の機会を奪っている

日本政策金融公庫の創業融資の必要書類において

・貸借対照表(B/S)が求められる場合は、強いてあげるならば、新規開業資金の特別措置をうけるための事業計画書(中小企業経営力強化関連用)においてであり、通常の新規開業資金では求められていない。
・貸借対照表(B/S)に近い資金繰り表は書式の用意があるものの必須ではない。

となります。以上から、貸借対照表(B/S)≒資金繰り表作成不要が、勘定合って銭足らずの検証の機会を奪っている、と解されます。

ご自身で会計ソフトを利用して、または税理士に依頼して会計ソフトを利用して個人事業主人件費つまり個人事業主生活費を織り込んだ創業計画書の作成が望ましいと解されます。

創業計画書作成にあたって会計ソフトを導入すべきという考えはこちらのページをご参考ください。

会計ソフト月次残高推移表における貸借対照表の現預金がマイナスでないことをご確認することとし資金繰り表は難しすぎるので作成不要です

会計ソフトで

・個人事業主の場合は個人事業主人件費つまり個人事業主生活費を織り込んで作成すべき
・個人事業主及び法人いずれにおいても借入金返済を織り込んで作成すべき

と解されます。

まとめ

個人事業主で開業する場合の創業計画書における個人事業主自身の生活人件費の計上についてご注意ください。