(2019年12月30日作成)(2024年5月30日再編集)

結論

・日本政策金融公庫の一般貸付の募集要項においては、担保・保証人について「お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます。」と明記があり、有担保有保証人が求められるのではと考えてしまいます。しかし、実際は個人事業主に対しては無担保無保証人で実施されており、法人融資については無担保かつ代表者保証のみで実施されていると解されます。また今後は無担保かつ代表者保証も無しが推し進められると解されます。
・したがって、一般貸付申請先についても日本政策金融公庫が第一候補と解されます。

下記で詳細を記述します。

募集要項を一見すると一般貸付については信用保証協会付き融資が無担保無保証人の意味で有利に見えてしまう

創業期の融資以外の一般普通貸付において無担保無保証人が望める融資制度について京都を例として募集要項における、担保・保証人についての言及、明記について無担保・無保証人における実際の運用について
日本政策金融公庫/一般貸付・お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます。と明記有り。
・経営者保証免除特例制度が適用されれば無保証人となる
お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます、とあるものの実際は、無担保無保証人融資を推し進めていると解されます。
日本政策金融公庫/マル経融資無担保・無保証人と明記されています。募集要項に明記があるので、当該制度を利用すれば無担保無保証人融資になると解されます。
京都市中小企業融資制度/一般資金・保証協会の信用保証が必要
・連帯保証人は、必要に応じて徴求する(ただし、法人代表者(組合の場合は代表理事)以外の連帯保証人は原則徴求しない) と明記されています。
法人融資について代表者保証を求められていると解されます。
京都市中小企業融資制度/小規模企業おうえん資金・保証協会の信用保証が必要だが、ベース枠は無担保無保証人と明記されています。募集要項に明記があるので、当該制度を利用すれば無担保無保証人融資になると解されます。
京都信用保証協会/無担保無保証人保証制度略称:特小制度の名称が無担保無保証人として明記があります。募集要項に明記があるので、当該制度を利用すれば無担保無保証人融資になると解されます。
京都信用金庫(民間金融機関)/キャッシュフローに合わせたご融資商品詳しくは、京都信用金庫各店舗窓口にお問合せください。募集要項の公表そのものがない。
・おそらく保証協会付き融資が大前提と解されます。
・プロパー融資の場合は、独自基準審査で担保を設定していると解されます。

(表1)創業期の融資以外の一般普通貸付において無担保無保証人が望める融資制度について京都を例として

上記の表を見てみると、一見すると下記のように思われます。

・日本政策金融公庫の一般融資は、有担保有保証人が求められる、無担保無保証人はマル経融資に限られる。
・信用保証協会関係の融資は無担保無保証人融資の種類が多い
・したがって創業融資ではない一般融資については、信用保証協会保証付きの融資を優先しよう

となると思われます。

しかしながら、実際の運用については、

・日本政策金融公庫の一般貸付も実際は、個人事業主に対しては無担保無保証人で実施されており、法人融資については無担保かつ代表者保証のみで実施されていると解されます。また今後は無担保かつ代表者保証も無しが推し進められると解されます。
・つまり信用保証協会付融資と同条件、また審査スピードに関しては創業融資と同様に、日本政策金融公庫の融資のスピードは早いと解されます。

以上から、創業期を過ぎた一般普通貸付においても日本政策金融公庫が申請先の第一候補と解されます。

なぜ「お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます」と明記しているかは不明となります。

なぜ「お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます」と明記しているかは不明となります。今後、研究を進めたいと思います。

まとめ

創業期であっても、それ以後であっても、融資の申請先の第一候補は日本政策金融公庫と解されます。